ちょっと一言

orzのあの人について語ったり語らなかったり。



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いろは坂更新。
谷崎、リスキー部屋いろは坂更新(笑)。
毎度毎度、えるさんありがとう。

なんか、こう、色々リスキーなお話です(苦笑)。

よしいさんはチャーミングな大人だと思います(笑)。
あさき : 谷崎 : 01:24 : comments(0) : -
世界が酷く遠かった。

全ての出来事は、薄靄の向こう。

着慣れた制服で、そこに立っていることが不思議だった。行き交う人々もクラスで馴染みのある連中ばかりで、どうしてここに市川がいないのか、分からなかった。
「どうして、」
ぽつり、と言葉を漏らした。
その声を聞きつけたのか直ぐ傍にいた生徒が赤い目をして、水っぽくなった声で告げた。
「市川が、お前のことを」
その先は聞きたくなかった。肩にかけられそうになった手を振り解く。
遠くにある写真の中の顔は、誰か知らない者のようだった。

――市川が、お前のことを。
他の誰かからそんなことを聞かされても意味はない。
市川の口から聞かなくては意味がない。

どうしてこんな。
どうしてこんな風に目の前から、消えた。
理不尽な、やり場のない怒りが悲しみとない交ぜとなって身体の裡で轟々と鳴った。


轟々と音が鳴る。
目をゆっくりと開けた。
安普請なアパートの窓が鳴っている。
「この音のせいか、」
暗闇の中で瞳を開けて、細く長くため息をついた。
起きあがり、立てた膝の上にほおづえを突いた。
「どうして、今頃」
嘘だ。理由など明瞭だ。突然消えたあの男はこんな風の中に、何処に行った。何をしている。
どうして、いなくなった。

声がする。
市川が、お前のことを。
そんなことになんの意味もない。
市川の口から聞かなくちゃなんの意味もない。
だから、どうして、あんたは何も言わずにいなくなった。

鳴る音が、一際、大きくなる。

畳の上に転がした携帯に手を伸ばした。
ダイヤルを押す。
何度目かのコール。諦めた頃に、眠そうな、不機嫌そうな声が転がった。
「なぁに」
「静」
呼びかける言葉に、静はぴしゃりと声を叩きつける。
「こんな夜中にかけてこないで。肌が荒れるわ」
「ごめん、切る」
珍しく歯切れ悪く謝った声に、電話の向こうでひゅっと小さく息を呑む声がした。
「どうしたの? 中原先輩が心配なの?」
「夢を見たんだ、…市川の」
静が、先ほど谷崎がしたように細く長く息を吐いた。
「そう」
永遠に続くかと思った沈黙は、風の音を遮るように唐突に終わった。
「大丈夫よ。中原先輩は帰ってくるわ」
根拠もなく、強く言う言葉に思わず言葉を返した。
「どうして、」
「私が決めたの。だから絶対よ、」
冷えていた指先が、急にぬくもった気がした。谷崎はゆっくりと呼吸を整える。
「それにね、」
声が届く。風の間を縫って、風を越えて。

「私は貴方の前から消えたりしないわ。それも決めたの」

凛と言う声に、谷崎は、初めて口元を緩めた。
そして、酷く掠れた声で、一言だけ伝えた。

「ありがとう」

あさき : 谷崎 : 10:56 : comments(0) : -
あいのうた。
あいのうた


元旦に初詣に行くと言ってきかない静につきあって、わざわざ始発に乗って、明治神宮に行った。

着こなすのが難しそうな大柄の小袖を着て、黒地の羽織と同色のファーのショールを身にまとった静は酷く人目を引いた。
妙なところを気にするタチで、谷崎の手にも十五円を載せ「十分にご縁がありますようにって、あたしとあなたの幸せを願うのよ、」と願掛けの内容まで指定した。谷崎はその小銭を受け取って、笑いを噛み殺した。

静の言う通りに願掛けして原宿駅まで来た。長蛇の列の最後に並んで、静と自分の分の切符を買う。列を抜けて静の所に戻ると髪を結い上げた彼女はぴくりと眉をひそめた。

「どこに行っていたの?」
「切符買いに。今日、これから来るんだろ?」

静はツンと顎をそらす。手にしていた黒のハンドバックの口をぱちんとあけ、中から薄いカードを出す。

「スイカ、あるわよ」

言って、彼女はにこりと笑った。

「それにこの支度のまま、あなたの家にいくわけないじゃない。馬鹿ね」

最後の三文字が冷たく響く。谷崎を馬鹿と言って怒られないのは、静だけだ。


東京都と言ったら怒られるのではないか、という位置にある大学傍の下宿に戻る。すっかり昼になっていた。よくいえばレトロ、平たく言えば老朽化の進むアパートの、これまた古びたポストをのぞく。一人暮らしの男子学生に届く賀状などたかが知れている。数枚のはがきを手にとって、六畳の部屋に入る。家族からの賀状のあとに目に飛び込んできた、やたら麗しい「谷崎純一朗様」の文字。差出人は確認すべくもない。高校時代、書道の大きな賞もとったこともあるという静からだった。
さっきまで一緒に居たのに、と可笑しい気持ちになる。
たとえ、その日に会うことが分かっていても、四季折々のはがきを欠かさない彼女だ。
流麗な文字に添えてある手書きらしい戌の絵が、お世辞にも上手とは言えなくて思わず谷崎は笑う。

「世の中上手く出来てるな、」

呟いて、葉書の隅に書いてある文字に目をとめた。

「今の間に君来まさなむ恋として名もあるものをわれを行かむやは」

谷崎は今度こそ声を出して笑った。
脱いだばかりのコートに袖を通して、ポケットに静からの葉書を入れて、小走りに駅に向かう。

あぁ、なんて言って抱きしめようか。



*今すぐにあなたがお越しになってください。いくら恋しいとはいえ外聞もあるのに私から参れましょうか。 和泉式部


***

アップされる『君無しじゃいられない』と共に、こいつらバカップル以外の何者でもないなぁ、と思っています。
引かれたらどうしよう……。
谷崎は私の新境地をどんどん拓いていきます。開墾地が沢山(笑)。維持します(笑)。
あさき : 谷崎 : 23:45 : comments(0) : -
更新予告。
Lさんとメッセをしていて、谷崎くんと静ちゃんのお話が降ってきたので、近々更新される予定です。書き上げましたので!

いつもとちょっと違う谷崎の予定。

あさき : 谷崎 : 02:50 : comments(0) : -
適正な距離。<谷崎>
人と人との間には、正しい距離が存在する。
その距離は、相手によって変わる。

だけど、どうして目の前のこの男は俺が作ったその距離を易々と変更させるのか。
理不尽な怒りと、認めたくはない諦観だけが残される。

ウォームビズとかいう言葉に中途半端に乗っかって、21度に調整された空調は、食堂のようにだだっ広いところでは暖房の役目など果たしてはいない。
だが、俺は好きな服が着たい。室温に合わせてもこもこと着込むことなど俺の信条に反する。
そんな低温に合わせられた食堂で、80円のカップアイスをこの上なく旨そうに食べている男は旨いなぁ、と寒いなぁを繰り返している。
だったら食うのをやめろ、と言ったらなんていうのか。

俺には分からない。


***

あれ。私、何が書きたいんだろう…。
谷崎は、中原にとても弱いなぁ、というお話。
そんなわけでこのブログは時折お話の断片も書きますよ。
あさき : 谷崎 : 23:34 : comments(2) : -
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